【エクレル講師座談会 vol.3 】年末年始に目標設定は必要か?(後編)

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エクレルにてコラムを執筆している講師陣による
座談会形式の記事をお届けします。

今回は、「年末年始に目標設定は必要か?」の後編となります。

まだ、前編をご覧になっていない方はコチラからご覧ください。

大島:前回からの続きになります。
やはり人間って、過去の経験であるとか、記憶の中から「自分はこういうことが向いているであろう」という、自分の思い込みがあって、その範疇の中でどうしても考えるので、目的を意識で立てるとなるとすごく狭かったりするんですよね。
あるいは、自己嫌悪が強い人だと、やはり、先ほどの寝坊の話じゃないですけど、この「起きられない」っていうのは自分の人生にとってものすごいマイナスであるという思い込みがあって、「これを直さないと自分の人生は大変なことになってしまう」と。
そういう思いや危機感から目的を立てると、本当に狭いものになっちゃいますよね。

そうなると、たとえその目的が達成したとしても、大きな流れから言うと大したことなくて、しかも、それが的はずれだったりするんで、叶うことも非常に少ないということになってしまいます。
やはり、自分の本心を日々確認する上では、祓いであるとか、鎮魂であるとか、そういうので日々リセットしながら、その自分のあり方を日々確認していって、その中で、リアルタイムで発信していく。
僕ら、イージーロゴスであるとか、いろんな発信の技術っていうのを持っていますので、そういう流れで、我々の仲間には人生が思いどおりにいくという人が非常に多いです。
それは主に、公の事業の話にはなりますけれど、だから、そういう流れっていうのが、結果的に非常に理想的なのかなと。
なんかそういうことを感じていますけどね。

石原:そうですね。
やっぱり、こういうのが分かってくると、結果として回り回ってくるものが一番大きいといいますかね。
公っていう、みんなから喜んでいただくようなことをやった結果として、何かこちらに返ってくるというのは、事業でしたら売上だったりだとか、たくさんの良いお客さまだったりとかしますけど、そちらが大事だなって思います。
個人の願望は、叶えても、すぐに次の不満や不安につながるところがありますよね。
ちょっとビジョンとして大きいかもしれませんけど、叶ってもなんか不安だしって。
この幸せ、いつまで続くんだろうっていう。
叶わなければ不満っていうのをなんか、すごく感じるところが以前は、ありました。

大島:そうですね。

阿蘇:それをいうと、年末年始、よく神社を行くということで、神社のお参りの仕方についてのお話しもよく出ますよね。
お願いしに行くのか、それとも、神様の働きに感謝して、力を与えに行くのかということですね。
やはり公ということになると、本当に、「この世の中に自分がどういうふうに力を与えるか」っていう宣言でしかないわけで、その辺の違いはありますよね。
単に個人的な願いを叶えてほしいみたいな、そういう願い方にはなりません。

大島:そうですよね。
人間の幸福感って、何か目的を叶えたときって確かに嬉しいんですけど、叶えた内容が、やっぱり人のためになっているか、なっていないか。
自分が世の中のために必要かどうか、貢献できているかどうかっていうのが、自分自身に対する自信であるとか、幸福感であるとか、そういうのに非常に関わってくるのだと思います。
だから、その目標の立て方自体が、やっぱりある程度、自分だけが喜ぶんじゃなくて、みんなのためっていう設定をしておいたほうが、叶うにしても叶わないにしても、自分の充実という意味においては、非常にいいような気がするんですよね。
たとえ叶わなかったとしても、「公のために進んでいる自分」っていうのが少なくても肯定できるといいますか。
だから、その辺りって非常に重要かなと。
脳の島皮質の活性化にも関わってくるじゃないですか。

石原:そうですね。
特にコロナ以降って、自分が幸せになれると思った枠組みがもうすごく壊されちゃっているので、なんかすごく、本当の幸せが問われている感じがありますよね。
それは、一旦、自分から離れた周りとのつながりをもう一回、自分にフィードバックして、今みんなのためにできることを、少し具体的に考えるっていう意味での目標設定だったら素晴らしなと思います。
そういう場合って、もう上手くいっちゃうから、やっぱり「これだけのことが上手くいった」っていうような宣言のような、達成した感謝みたいな言葉で終わるんだろうなっていう気がしますね。
なので、その辺が、先程の島皮質の話でいうと、周囲の幸せを考えて動いた人は島皮質が活性化されるんです。
あるいは、いつも感謝しているのも大事ですよね。
あとは自然に触れるとかもそうですが、自分っていう小さい枠組みから離れた所が、全部ポイントだなと感じますよね。

大島:そうですね。
その島皮質ということで考えると、結局、そのように感謝であるとか、みんなのために生きるとか、そういうことが、脳のパフォーマンスを最大限上げるポイントになっているっていると考えられます。
人間ってやっぱり、公のために生まれたんだなっていうのを、改めて確認するんですよね。

石原:本当ですね。

大島:そのようにもう生まれついていると。
だから、おとなしく公のために生きたほうが、人として本性(ほんせい)というものを活かせるんですよね。

石原:そうですね。
それでも目標を立てたいという場合には、「自助」「共助」「公助」という考えもあります。
自分を助ける「自助」というところ。
「共助」っていう、共に暮らしていたり、共に仕事をしている、顔が見える人を助けるということ。
それから「公助」で公を助けるという。
顔が見えないけど、地域経済とか、日本の平和とか、世界の平和とかみたいなところに、自分の願望がつながっていくんだっていう。
頑張って資格を取って転職したいっていうような人も、それで周りのいい見本やお手本になったとか、それがひいては日本の地域経済の活性化に結びついたというような方向に合わせていく中での個人設定、自助っていうところに落ち着くのかなっていうところですよね。

阿蘇:それは、そういう概念を知るだけで、目標の立て方っていうのも全然変わってくると思います。
そんな、公って言っても「なかなか、いきなりどういうふうに設定していいか分からない」っていう方もいらっしゃると思いますけど、セミナーでもよく言いますけど、まずは今やりたいことを網羅して、そこから出すっていうのも一つはいいのかなと思います。
その中でだんだん、だんだん、自分の目標っていうのも、やっぱり個人的なのじゃなくなってくる。
一回出すと客観視できて、どういうふうな目的が、本当に自分が満足できるかっていうのが、だんだん整理されてくると思うんですよね。

大島:逆に、目標から公性を考えるっていうのもアリですよね。

石原:そうですね。

大島:自分のやっている仕事で、その中の公性を見つけていくということもすごく大事なような気がしています。
例えばこの間、ある相談を受けたときに、「自分は物を売り込む仕事をやっているんだ」と。
「そこはノルマがあって、そのノルマの達成のためにみんな働いていて、この会社でいると、自分は公のためになってないような気がする」と。
それで、やる気がなくなってしまうという人がいたんです。
「そういうところにいると、周りの人が成績ばっかり考えて、自分の欲得のために働いている気がする」という相談だったんですね。

そこで、「あなたがお客さまのため、そのお客さまから先の人のための幸せのために働いているとしたならば、そのお客さまが隣の窓口に行ったら、もしかしたらカモにされてしまうかもしれないけれど、あなたがいることによって、自分の窓口を通して公、お客さんが喜んでくれるような仕事ができるとしたら、逆にあなた、必要なんじゃないですか」と。
「そこでこの会社は駄目だから辞めるっていう選択も確かにあるけれど、この窓口を通して公を守るんだっていう宣言もできるわけじゃないですか、逆に言うと」とお答えしたんですよね。

石原:確かにそうですね。

大島:だから、なんとなく貢献しやすい仕事と、貢献しにくい仕事があるっていうふうに考えてしまって、短絡的に社会から外れてしまうみたいな選択をする人もいるけれど、その条件の中で公って幾らでも見つけ出せるわけで。
それを見つけて、そこを目指した瞬間に、実は新しい、もっといい、公性のある仕事に巡り会えたり、道筋が出てくるので、今できる公を探す。
自分の目標の中からまた公性を探すということも、非常に大事だなって思うんですよね。

石原:そうですね。
やっぱり私も、金融系の大手にいたときにすごく思ったのは、もっと人の役に立ちたいなっていうですね。
そういうことをすごく思って、仕事の終わった後、みんな帰った後に30分くらいファクス回り、あとシュレッダー回りを中心に全部掃除してから帰っていました。
よく今でも思うんですけど、やっぱあれがあったから今、ここにいれんだなっていう感じはすごくしています。
そのときからきっと、こういうことやっているときに、大きなものとつながっている感じがあって、なんか開けるんだろうなっていう感じがしていました。
全然、先は見えないんですけど、そういう根拠のない革新みたいなものが、些細ですけどやっていると生まれてくるということがあると思うんですよね。

阿蘇:やはり、自分の足元じゃないところ、外で探して、公の目標を立てるっていうのも、ちょっと違うと思います。
なので、まずは自分の足元の領域から、やっぱり視点や自分の領域を広げるっていうことが、目標設定をすることによって生まれてくるんじゃないかなと。
逆に言うとそう思うんですね。
今、大島さんとか石原さんがおっしゃったように、場所は一緒でも、視点を変えれば、全然違う貢献もできますよね。
目標設定っていうところでいえば、意外と自分を今一度見つめる機会になりますし。
本当に、そういった機会を皆さん活かしていただければ、自分の進化のタイミングにもなるんじゃないかなとは思いますよね。

大島:そうですね。
だから、最初はどんな職種が合っているんだろうかとか、いろいろ悩む方もいらっしゃると思うんですけれど、「目の前の仕事で公に貢献できるものって何だろう」って、そこから始める、問うてみる。
あるいは、自分のあり方を決めるっていうところから、自分の望む公に貢献できる流れが始まっていくのかなと思いますね。
だから、そうなると、やっぱり目標設定は「毎瞬、毎瞬、公のために生きよう」という、そこだけブレなければOKかなっていう気はしますね。

石原:そうですね。

大島:ということで、きょうは目標設定というテーマで話し合ってみました。

石原:答えになったかどうか分かりませんが、エクレル、みえますをお読みの方は分かってくださる内容かなと思います。

大島:そうですね。石原さん、阿蘇さん、ありがとうございました。

石原:ありがとうございました。

阿蘇:ありがとうございました。


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