皆さん、こんにちは。
内海昭徳です。
秋のお彼岸が
近づいてきましたね。
日の出もだんだん
遅くなって、
朝晩は肌寒いぐらいになりました。
今日は、ちょっと変わった
徒然のエッセイ風です。
先日、しらじらと明光が差す
早朝の東の空を
ぼんやりと眺めながら、
鎮魂とお祓いをしていた時のこと。
ちょうど日の出の時間になり、
山の端から
日輪がその姿をあらわしてきました。
日の出を眺めながらふと、
日が昇る、というよりは
地球が太陽の方角に
回転している感覚になりまして
この星は数十億年
延々と、この営みを
繰り返しているのだなあと、
感慨に浸っていたところ
ふと、恐竜が
生きていた時代のことが
頭をよぎり
以前、福井にある
恐竜博物館に行った時のことを思い出しました。
(福井は知る人ぞ知る、恐竜王国です。)
あれほどの巨体と強靭さを備え
長い間、地上を闊歩していた生命体が
隕石という外部からの
不可抗力で、全て死に絶えてしまった事実。
この地球上であれほどの生命体を
育てた地球意志からすれば、
一体どんな思いだったのだろうと
そんな、おかしなことを考えまして
しかし同時に、恐竜がずっと生きていたら
人類はこんなに繁栄できなかったことを考えると
良いも悪いもなく、
また良いも悪いも含め、
この地球意志、宇宙意志
そして宇宙の創造意志の
すべては完璧であったのだろうと
そんなことを感じたりしていました。
翻って身近な人生を考えてみても
その背後にはたらく様々な意志は
あらゆる二項対立的な事象を包みこみつつ、
全体としては完璧なのだと思います。
もっとも、人間の感情の階層的には、
あんなに頑張ったのに!とか、
私は全然報われない、とか
なんでこんな大変なことに…、など
その時々の出来事としては
悲惨なこと、嫌なこと、逃げたいことなど
生きていれば誰しも、色々あると思います。
恐竜の絶滅ほどではないにせよ、
不可抗力の外部要因で
それまでの全てがご破算になることも
あるかもしれません。
しかし、マイナスと思った出来事が
後から観ればプラスになり
大きな気づき、変化、飛躍の契機になっていた、
ということは、よくあることです。
そうして、それら全てを
無量無辺の器で包み込みながら
宇宙自然、森羅万象の
全ては絶えず生滅し、進化しています。
「とほかみえみため」の
八文字の響きの中に、
宇宙の創造意志から
今生の自分の人生に至る
全てが折りたたまれているのならば
この経験の次元の世界において
人間の感情の階層を味わい尽くすこと、
その階層を俯瞰して、
壮大に、かつ繊細に流れる
創造意志の妙味を感じること。
静かな秋の気配の中
そんな心情を広げてみる時間も、
人間人生の内省の深みに、きっとつながるのではないでしょうか。