エクレルの皆さん、こんにちは
内海昭徳です。
今日は5月3日。
憲法記念日で、国の祝日ですね。
大学生の頃、憲法学の論文を書いたことがあるのですが
憲法は、英語でConstitutionといいます。
そして英語でConstitutionといえば、
「国体」という意味合いがあるのですね。
戦後の日本ではなかなか
聞かれなくなった言葉ですが
日本国の国柄、国のあり方、
ということを考えてみる上で
今日はそれに適した日かと思います。
他の国にはない
日本の国柄を考えた時、
その文明的な起源は縄文の昔に遡ります。
近年、縄文文明の
学術的な研究の進展と共に
静かなる縄文ブームとも
言えるほどに、多方面で
縄文、という言葉を耳にします。
私の住んでいる市の
となりは、縄文火焔土器が
出土された馬高・三十稲葉遺跡があり
数々の土器の造形は見事なものですが
火焔土器の紋様は、
出土当時に「まるで火焔のようだ」
と認識されたことに端を発しているそうで
近年の研究では、当時の土器の
用途や意味合いからみて、
「火焔土器」ではなく
「水紋土器」と
捉えた方が適切ではないかと
そのような見解もあります。
また観ようによっては
螺旋紋様のようでもありまして
観る人の直感に依るところも
大きい気がしますね。
土器には紋様をつけるために
縄目の紐を押し付けたそうですが
その縄目の紐は
神社のしめ縄のように
目には見えない
エネルギーの結界を張る
意味があったかとも推測できます。
そこに人の意志を宣せれば
それはそのまま言霊の器になるわけですが
そのようにして食を、生活を、
共同体の日々の笑顔を結んでいたとすれば
我が国はなんとも麗しい先祖を
もつ国柄であることが感じられるかと思います。
近代化という外来の尺度の
中で論じられる「国体」だけではなく
遥か縄文の昔にまで
自由に心を遊ばせてみれば
天地自然と和しながら、
独特の直観知でもって
世界に稀有な最古の文明を営んでいた
この列島の国柄というものには
考えるだに、深い深い趣を感じさせられます。
そして、その精神的な遺産は
すめらみことの祭祀の中に
最も深く畳み込まれてきたわけですが
その中核にある祓いことばが
「とほかみえみため」であるなら
それは日本の国柄を最も
象徴しうる言霊なのかもしれません。
憲法記念日に寄せて、そんなことを思う次第です。