前回から大島さん、石原さん、阿蘇さんの3名で、
この「とほかみプロジェクト」全体のビジョンや今後の方針についてお話しいただいています。
まだ、前編をご覧になっていない方はコチラからご覧ください。
それでは、後編の記事もお楽しみください。
阿蘇:前回、石原さんがおっしゃっていた通り、やはり「食」はとても大事だと考えています。
食っていうとちょっと一般的な感じになるかもしれませんが、、命を生かしてくれている食べ物であったり、命そのもの本質を祀ることを、ずっと白川神道が伝承してきたんです。
そういった稲作とか収穫とかが大切なのはもちろんですし、あとは実際、土地自体を癒やすということで、「オンラインサロンみえます」では「ジオロパシー講座」や「産土プロジェクト」も展開していますよね。
それは、しっかりと国土、そして地球をいい環境に戻しながら、そこの土地にいる神々をしっかりと祀りながらですね、みんなが生きていくというのがまず基本になるんじゃないかなと思います。
石原:食や土地を豊穣にするためには、高い次元の哲学も必要です。
そう申し上げる背景には国を守っている、自衛隊の上の方も私たちのところに出入りされています。
そのような方が海外に行って、各国のいろんな人たちに会って見ていると、やはり文化文明が古いところほど、いろんな意味で非常に強いとおっしゃっていました。
つまり、チームワークもしっかりしているし、過酷な訓練にも強いし、実戦も強い。
辛くても簡単には崩れないそうです。
それは、それぞれが持っている文明と、そこに出てくる神話を大事にしているかどうかっていうところに原因があるようです。
先程のお米の例で言うと、それが「葦原の瑞穂の国」ということで、結局、神話と結びつくわけですね。ただのモノとしてお米を考えるか、それをもっとつなげて、精神文化を表すためのお米と考えるかということがありますね。
この精神文明を高めるところまできちんとアプローチすることが、この「エクレル」や「みえます」でやっていくことだなと感じています。
大島:確かに、これからコミュニティというものを、文明とともに創造していくわけですけれど、やはり、しっかりとした神話があったり、あるいはご先祖さまとのしっかりしたつながりがあると、必ずしっかりした倫理観ができるわけですよね。
だから、日本人はもともと、「お天道さまが見ていますよ」とか、「ご先祖さまが見ているよ」とかって言われて、結局、懲罰とかそういうものがなくても、自分で自分の心を見つめることができています。
自然に人に親切にできるというような倫理観をもともと持っていたわけですけれど、そういうものがないところって、怖くてしょうがないわけですよ。
本当に安心して暮らせないわけですよね。
だから、その辺りも含めて、やはり安心できるコミュニティっていうのをしっかり作っていって、それを文明にまで高めていくことが、われわれの使命かなと思います。
阿蘇:その辺りも大事ですね。
人を支配するための倫理でなくて、やはり自然とか五行から学ぶ倫理というのが、一つの大きいテーマになっています。
あとお米っていうのは、歴史的には富の象徴でもあったわけですけども、今年のテーマとしては「富の本質を掴む」ということで、記事やメルマガでも書かせていただきました。
そして、今年が124年ぶりの2月2日が節分になるっていうことで、ちょうど、この124年前に貨幣法が日本で交付されたところで、金本位制度が確立した年なんですよね。
やはり今年は、お金であるとか富に対する概念をアップデートする年になる、そういった流れに来ているんじゃないかなと感じています。
石原:ある面、戦後の考えは、戦争中圧倒的なアメリカの物流に負けてしまったコンプレックスもあったと思います。
でもそこで頑張るぞってエコノミック・アニマル的に働いた結果、食生活は豊かになったけど、平気で食を捨ててしまうようなマインドの人も増えました。食料の廃棄率が日本は世界でも最悪ですよね。
YouTuberも視聴数を取るために、大喰い動画があったりします。
それは根本の、もともと民族が持っているご先祖に対する感謝とか、採れた食料を私たちは献饌(けんせん)といって御神前に捧げたりするわけなんですけど、そういう意識があったら、ああいうことはできません。
今年のキーワードは「啓蒙」ですから、エクレルでご縁があった方々の周りの人に1人、2人でも共有できたら良いですよね。
それだけで本当に意味で豊かな生活になってくると思うんですよね。
大島:命をいただくっていうわけですんでね、インスタ映えするからといって大盛りのメニューを頼んで、結局食べないでお金だけ払って帰ってしまうという現象も、結構社会問題になりましたけどね。
石原:そのようなことも、話題になっていましたよね。
大島:やはり命をいただいて、その命にも自分を通して生きていただくと言いますか。
そういう気持ちがあるのとないのとでは、目に見えないものですけれど、殺伐感と言いますか、気持ちも全然違うような気がしますよね。
石原:自分自身も満たされないと思うんですよね。
大島:ですから、われわれがこれからやろうとしていることは、農業の話とか、目に見える話だけではなくて、やはり、その精神的な復興っていうのが大きなポイントになってくるかなと思いますよね。
そういった意味で、これからの課題についてはね、語っても語り尽くせないところがありますので、またこの座談会でも取り上げていこうかなと思っています。
われわれのこれからやろうとしていること、あるいはわれわれのこれからの役割っていうのは非常に大きいということは一つ言えると思いますので、これをご覧になっている皆さんも、共感するところがありましたら、ぜひ、ともに歩んでいただければと思います。
ということで、今回も阿蘇さん、石原さんとお送りさせていただきました。ありがとうございます。
石原:ありがとうございました。
阿蘇:ありがとうございました。
大島:今回の座談会では、「とほかみプロジェクト」のビジョンや目指す世界について話し合っています。
前回からの続きになりますが、今後「とほかみプロジェクト」で具体的に取り組んでいくこととしては、阿蘇さんはどうお考えでしょうか。