挑戦と応戦、その先へ

その他

皆さん、こんにちは。
内海昭徳です。

だいぶん春めいてきました弥生三月、
いかがお過ごしでしょうか。

本日は久しぶりのコラムになります。

先日ふと、歴史家アーノルド・トインビーの有名な

「挑戦と応戦(チャレンジとレスポンス)」

という命題が、頭に浮かびました。

文明が興るときと、文明が衰退し、滅びるとき。

人類が延々と繰り返してきた
大きなリズム、サイクルのようなものですが

その中核となる要素を、
トインビーは上記の二語に集約したようでした。

外から来る困難や圧力といった「挑戦」

そこに状況対応できず滅びゆくのか

はたまた、内から発する「応戦」によって
また新たなフェーズへと時代の歩みを進められるのか。

日本の分かりやすい例としては
世界史上の大帝国・元の襲来や
幕末の黒船来航などがあるかと思います。

日本民族は様々な歴史上の
「挑戦」に対しての「応戦」を経て

今に至るまで、独自の文明圏を
維持・発展させているわけですが

トインビーは確か、
「応戦」しきれずに衰亡した文明の共通点として

「自己決定能力の喪失」

をあげていた記憶があります。

つまりは、自分たちで「決める」ことができないと。
主体性を失い、応戦の気概を失い、
他者に依存したり、意志を放擲した文明に、
未来は開かれなかったと。

歴史の実証という視点からは
他の要因も含め、様々に議論されるのかもしれませんが

直観的な印象としては、
おそらくその通りなのではないかと、私は思います。

そしてこれは、文明論であると同時に
人間論でもあるのではないかと。

もっと言えば、文明を創るのは
人間である以上、それは人間の内面の話でもあり、

人間の意識や精神のありようといったことに
本質的に直結するテーマなのでしょう。

翻って、我が身を内省したり
現代の日本を思った時に

トインビーのこういった洞察は
なかなかに、深く問いかけてくるものがあります。

しかし、「とほかみえみため」の
学びを共有してきたその価値を起点に考えたとき

何より大事なことは、
「応戦の自己決定能力」を発動させ続けてきた
ご先祖と、遠津御祖神につながるDNAを

どのように、自分に、そして日本に
発動させていけるのか、ということかと思います。

「体情魂霊神」と五階層がある中で、
不確定な混沌の時代、体や情の階層だけに
とどまっていては、状況対応はより困難になるでしょう。

そのような視点で見たとき
「とほかみえみため」の
響きが起こす様々な結びの働きと

存在遺伝子をスイッチオンさせる
その精妙な言霊の力は

自己の縦軸と横軸に
瞬時に強力な神意を立ち顕わせる

本当に貴重な「応戦」の糧になるのではないでしょうか。

たった8文字の言葉を
唱えるという、ただそれだけで

大きな意識の拡張や多階層への作用が
引き起こされるということは、
改めて、本当に奇跡的なことだと思います。

この一年の「とほかみえみため」の
広がりに心から感謝すると共に

この先の時代の変化の中にあって、
皆さんと果たしうるお役目にも感謝しつつ

本日のコラムとさせて頂きます。

ABOUT US

株式会社ロンズデーライト代表取締役
neten株式会社客員研究員

筑波大学で国際関係学、京都大学大学院で政治哲学・社会経済学を専攻。
9/11テロを機に、人間の根本的な意識進化の必要性を感じ、大学院を中退。
世界の真相と人間の意識の本質の探求を深める中で、メタ認識次元の叡智を掴み、科学と悟りの知恵を融合した人間開発と社会変革に長年取り組む。
北米への事業の新規展開を担う過程で、2018年サンフランシスコで開催されたwisdom2.0に日本人初のエントリースピーカーとして登壇。
シリコンバレーを中心に、テクノロジーの進歩と並走できる宇宙の普遍的真理の社会実装ニーズの高まりを予見し、独立。
コンサルティングや組織研修、講演会、リトリート、ワークショップなど様々に取り組んでいる。

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12 件のコメント

  • 「自己決定能力の喪失」
    鬼滅の刃の義勇さんの言葉を思い出します。『生殺与奪の権を他人に握らせるな!』
    幾多の先人たちがこの日本を守るために、命をかけて来られたのだと思いました。

    本日も素晴らしい気付きを有難うございました。とほかみえみため

  • 「きめる」大事ですね。
    どこかの動画で「そう決めてしまうことが大切」というお話があって、深く納得しました。
    とほかみえみためも、もともとの意味や働きもありますが、ご先祖さまを通じて魂から出て、世界に届く、自分でそう決めて唱える。するとスーッと行く気がします。

  • 素晴らしいコラムありがとうございました。
    改めて、改めて目が覚めるような、再認識ができました。

  • 内海先生
    いつも素晴らしい考察をお届け下さいまして、まことにありがとうございます。
    感謝申し上げます。
    60年前、高校1年生の時英語は教科書は一学期で終わり、二学期から原書講読になりました・
    トインビーの歴史は繰り返すかというテキストで泣かされました。
    新潟県で、津田梅子最初の弟子という方で、英訳するだけで精一杯な生徒を前に歴史感を
    力説された先生を思い出しました。とほかみえみため、とほかみえみため、とほかみえみため
    先生がこのお言葉をご存知でしたら、と御霊にお届け致しました。

    • 内田さま
       さすればお年は70代半ばでいらっしゃいますね。
      青春の胸の騒めき、果てない疑問と追求は星の彼方まで
      身体は少々錆びついてきても、益々感動と興味は日々新たに 
      広がりますね。私も70代には入ったのですが、お婆ちゃんなのは
      大歓迎なのですが、昔も今も一緒に生きている感じです。
       内田さんの文章に触れて自分をかんじました。
      懐かしい子ども時代の命の息吹を、です! 
      ありがとうございました❣️
      とほかみえみため とほかみえみため とほかみえみため  森田ますみ拝

  • 「とほかみえみため」に出会って、今の支配する者と支配される者の世界は終わり、支配する、される者のないとほかみ文明が実現すると、わずかずつ確信しています。冬のさなかのある時「春の気配がする」と突然感じる確信に似ています。

    自分は高齢のため、その世界をこの目でみることはないでしょう。子どもや孫、若い、これからの人達の後の世のために出来ることは自分にはないと思っていたけれど、「とほかみえみため」を唱える一人にはなれました。こんなありがたい事はありません。

    今の若者たちに期待はできないと偏見をもっていましたが、日本人として彼らの誰もが日本を良くする気概、精神性、力を秘めていることに最近、気づかされました。

    自分に出来ることをし、「とほかみえみため」と、ますます唱え続けていきたいと思います。
    ありがとうございました。

  • 今までの私は、どうにかなるさ的な考えで漫然とすごしていたな〜と、最近特に思います。
    どうにかなる、というか、誰かがどうにかしてくれる、という、甘えだったのではないか、とも思います。正に、主体性がなく、他者依存でした。
    今、やりたいことが具体的になり、それに向かって進んでいるところですが、自分で決め、実行しないと、何も変わらずに、時間が過ぎていくだけなので、やる事を整理しながら、YOUTUBE の超集中BGMを聞きながら進めています。気付くと0時過ぎになっているのですが、大切なことを決める時は、翌朝、祓い鎮魂をしてから決める様にしています。
    春分の日までに形にしたいので、焦るような気持ちを抱くこともありましたが、祓い鎮魂のお蔭で、着実に進んでいると感じています。

  • NHKオンデマンドで
    ドラマ「坂の上の雲」「負けて勝つ」「白洲次郎」を見ましたが、まさにこの挑戦と応戦、そのもの明治維新時代の日本、先の日本敗戦の中での人々の挑戦と応戦を実感しました。今の自分も人生晩年での挑戦と応戦の只中にいます。
    生ききって御先祖の皆様にお会いした時に「やりきりました。」とご報告できるように日々生かさせていただいています。
    とほかみえみため

  • いや!少しゴム沙汰してましたが
    内海様の本日のコラムは3度読み返しましたよ!

    チャレンジとレスポンス

    それに尽きる歴史的背景を踏まえての
    理解は……成程でした。

    自己決定して行動していく角度は大きく
    なりますよ!

    それのできる自分である為何が出来るか?
    しっかりと心にとめたい言葉でした。
    ありがとう

  • 内海さま
    仰るとおりです。
    主体的に応戦し、考え、 
    腑に落ちる方向に舵を向けて、
    出来ることならば、この航行を楽しみつつ
    進みたいと思っています。
    とほかみえみため とほかみえみため とほかみえみため